一番良い工法は、既存の壁を解体し、耐震補強金物や筋かいを入れる、構造用合板や耐震パネルを用いるなどの、施工をして新しく壁を作ることです。
しかし、コスト面や既存の壁の状態で解体が困難な場合は、真壁などの上から構造用合板(3x6x12サイズ¥1000~ぐらい)を貼り付ける又は耐震補強金物を取り付けると言う簡単な工法もあります。壁自体の耐力が大きくアップします。
耐震補強金物によっては、一台数万円するものもありますが。ほとんどが数百~数千円です。
また今の外壁の上から、耐震補強金物で壁・土台・基礎を一体化して補強する金物もありますが、金額が高いので私は使ったことはありません。違う方法で同じ効力がありコストをおさえる工法を取り入れています。耐震補強金物は、インターネットで捜してください、すぐにわかりますから。良く悪質リフォームで、ビックリするぐらいの金額で耐震補強金物の施工代が出ていますが、ご自身で確認されることが一番良い方法だと思います。
次に大切なことは、壁のバランスです。
せっかく前記の方法で、耐力壁を作ったとしても、壁のバランスが悪くては効力が少なくなってきます。建築基準法施工令第46条には、『・・・すべての方向の水平力に対して安全であるように、各階の張り間方向及び桁方向に、それぞれの壁を設け又は筋交いを入れた軸組みを釣り合い良く配置しなくてはいけない』
この壁のバランスが大切なのです。その家の間取りによって、違いますので、詳しくお知りになりたい方はメールなどでご相談ください。
真壁造の補強方法
緑側の耐力壁不足を内部で補強する方法
既存の壁を金物や構造用合板を用いて耐力壁に
変更
新しく筋かいをいれて筋交い金物で補強し構造用
合板で耐力壁とした例
一階の間口に壁の無い建物の補強方法
良くありますよね、一階がガレージになっているビルトインガレージ住宅又は店舗として大きく間口が開いている住宅。出来るだけガレージ(店舗)の最低寸法にして壁を造ることをお勧めします。
どうしても出来ない場合は重量鉄骨ラーメンフレームを使い、補強することをお勧めします。地震で倒壊した(阪神淡路大震災で私が確認した家の話です)ビルトインガレージ等の家に多かった、間口からの崩壊現象です。
1階間口に壁のない建物の補強方法
用途上間口を挟められない建物の補強方法
このページは耐力壁による耐震補強工事について説明しています。耐力壁補強の耐震補強工事を行うということは建物を最低壁の部分をスケンルトン状態にして行わなければなりませんので、それだけの費用がかかってきますが、最適な耐震補強といえると思います。壁を補強する方法も上記の方法以外、コボット等の耐震補強金物、アラミドや炭素繊維による耐力壁、FRPグレーチングなどいろいろな工法があります。その建築物によって最適な耐震基礎補強を考えることが一番だと思います。万が一の震災から身を守る=命だけは助かるという考え方で行うことですね。
住まいの耐震補強リフォームやリノベーション、新築耐震化住宅の事例紹介です。ぜひ参考にしてみてください。